しばしばオフトン

ゲーム、旅行記、医学、4コマ漫画。

【FF14】絶アレキをクリアした【友人が】

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 ということで、まっさきに言いますがフレンド達が絶をクリアしました!私はやったこともありません!友等よーーー!!!おめでとうーーー!!!

 

 さて、「絶」とは何かということなのですが、私も何せやったこともないので良くわかっていないのですが、とにかく「一番難しいコンテンツ」ということだと思います。ドラクエでいうメイブ5だったり、あつ森でいう島の評判星5だったり、人生でいう猫を飼うことに相当します。猫!いつか飼いたい。

 

 で、そんなコンテンツなので、ファイナルファンタジー14のこの絶は8人で集まって毎日練習を繰り広げ何週間というスケールの大変な時間を費し、ついにクリアできるという物凄いものです。これはもう完全に、達成した時は感動して泣けるレベルです。事実フレンドがクリアした時の動画をみた時は、フレンドがもう感極まって泣いているような声な気がして、私もなんならそれを聞きながら泣きそうになって、よーし俺もデッドバイデイライト頑張るぞ!なんて思ったもんです。

 

 しかし改めて思いますに、社会人や大人になって、一つのことを達成するのにチームで一生懸命やる、っていう経験はなかなか出来ないですよね。思い返してみて、これまで生きてきてそういう経験をしたのは、友達6人で高校の文化祭でバンドみたいなことを演奏したことが最後かもしれません。

 

 私は高校では当然、超絶隠キャと言われる存在で、クラスの端っこで似たような友達と「えへへ昨日パワプロやった?」「やった」「俺も」みたいな話をずっとしている感じでした。そんな高校3年間を過ごした中で、唯一光輝いたのが高校3年生の文化祭でした。

 私の高校は3年生の文化祭はそれぞれのクラスで演劇をやるという決まりがある高校でした。クラスで台本を作って、配役を決めて、照明とか準備して、と結構本格的にやるやつです。そんな文化祭に向けて、いわゆる運動部の元気な人たちが「よーし!文化祭は楽しい演劇をやるぞーみんなで一つになろうぜ!」「私、お姫様やる!」「俺がメガホンをとるぜ!」みたいな世界が繰り広げられ、私はもちろんその空気に入っていけなかったのですが、当然のように全員が強制参加のノリでしたので、「俺、参加しません」というほどアウトローを気取る気概もなく、「じゃあ俺…小道具作るね…」と、こそこそと謎の段ボールの剣みたいのを作りました。そしてその演劇がどういうストーリーだったのかもわからないまま、クラスの演劇も1度も見ることなく終わってしまったのですが。でも、その裏で私と友達たちは、「文化祭でバンド演奏する」という一大イベントがあったのです。

 

 私の友達集団は6人くらいが集まっていたのですが、高校1年の頃、その中の一人が通学の帰り道に「あの曲なんて曲だっけーこういう歌のーラララー」ち何となく歌ったその歌声が超絶上手くて「おいおい何だよお前めちゃくちゃ歌上手くない?」ということになり、私は中学から何となくギターをやっていましたし、一人は「俺んち姉ちゃんがドラムもってるんだけど!」「俺ピアノ弾ける!」「え!?バンドやる!?」ということになったわけです。

 当時、バンドをやっている人たちというのは、基本的にちょっと不良っぽい感じの人たちが多くて、なんとなくアウトローな人たち、という雰囲気の世界でした。練習場所であるスタジオなんかは、厳ついジャラジャラした金属を身に付けた人たちがタバコを燻らせながらたむろう場所でして、そこに学生服すがたの我々がメガネをクイッとしながらギターを持って集まるのは、はためにも何となく滑稽で、浮いていたとは思います。でも、月一回集まって、みんなで決めた課題曲を演奏する、というのがめちゃくちゃ楽しくて、高校では部活もやっていなかった私には高校生活の一番の楽しみでした。

 ただ、何せ隠キャ集団ですので、別にどこで発表するという気持ちもなく、時が過ぎていったのですが。ある日、友達の一人が、「高3だし、最後の文化祭にバンドで出てみないか」ととんでもないことを言い出したわけです。人前で!演奏を!する!なんて!とんでもない!俺たち全員独学で!ちゃんと演奏できてるのかもわからないのに!人前で!演奏を!とんでもない!と私は思ったのですが、他の友達達も何だか神妙な顔で「やってみるか」と普段の気弱な目線の中にキラリと男らしい光が点っている感じでして、その圧に押され私も気づいたら「よーし!最後くらい、頑張ってみよう!」と全員で円陣を組んでいたわけです。

 で、文化祭まで一生懸命練習しまして。何回も同じ曲を弾きすぎて、指のタコが破れて痛くて、最後は手袋をしながら練習するくらいだったのですが。それでも前日はもう布団の中で吐きそうになるくらい緊張して、間違えたらどうしようと布団を出てまた弾いてみて、みたいなことを繰り返して。寝不足で、本番当日です。

 大きな体育館に入りますと、お客さんが大勢、どうみても100人以上は入っています。普段は話すこともあんまりないようなクラスメイト達が、興味津々といった顔でステージの我々を見ているわけです。いよいよ吐きそうです。でも、6人目を合わせて、うなずき、よっしゃ!と演奏が始まりました。

 するとですね、めちゃくちゃ。楽しいわけです。

 でかい体育館に、自分の音がドーンと響き渡るんですよ。自分たちの演奏がすごいヘッポコで、大衆の面前で恥をかくだけになったらどうしようとか、そんな気にしていたことが嘘みたいに、楽しいんです。無敵な気さえするんです。譜面を忘れるとか、そんなことありえないってくらいに、手が勝手に動きますし、お客さんの表情とかもはっきり見えるし、めちゃくちゃ良い演奏している!っていう感じがするんです。

 途中、一部のお客さんがなんと!手を振り始めてくれました。手をあげて、曲に合わせて左右にブラブラする感じです。それが会場全体に広まって、全員で手をふってくれるんです。めちゃくちゃ嬉しい。受けてる気がする。いや、受け入れてくれてる気がする。あいつらにこんな趣味があったのかーみたいな面白さもあったと思うのですが、とにかく我々も、みてくれている人たちも、みんな笑顔だったような気がします。

 演奏が終わって、体育館のはしっこでハイタッチして、バッタリと倒れたわけですが。最高でした。あれは私の人生でもトップ3に入る思い出ですね…。挑戦して良かったです。人生、挑戦するほうが、しないより良いですね。友人が「絶」をクリアする様子をみて、そんな思い出が蘇ったわけです。全然違うことかもしれませんが、似たようなことかもしれません。ということで、そんな青春を今改めて経験したい人は「絶」!オススメです!やったことありませんが!今こそ君も「絶」!!!