今年も始まりました!ドラクエ10夏イベント!
今年は「キミとサメない夢を」というイベントのようで、私のIQ200の知能から繰り出される推理によると、おそらくこのイベント、サメが出ると思います!
イベント内容のネタバレがあります!
一夏のイメチェン
夏。
それは男の心を惑わせる。
青い空、白い雲、そしてサンサンと降り注ぐ陽光に照らされていると、ついつい心のリミットがブレイクしてしまう。それが夏。
だから少しくらいイメージチェンジに失敗したって気にしてはいけない。
夏はそういう失敗をも許し、包み込んでくれる。
さすがだぜ、夏。
そんな夏を謳歌する私のもとに、「夏イベントが始まる」との吉報が届いた。
これまでのドラクエの夏イベントは、たのしいフレンドたちと、青空の下、水着で水辺を駆け回り、キャッキャキャッキャして「えーその水着カワイー!」とか言いながらバシャバシャ水をかけあうというものであった。
これには専門用語でいう「ティア充」という状態が必要であり、うっかり初心者が一人「えっ夏イベント?楽しそう」とイベント会場に向かおうものなら、楽しげに飛び交う嬌声から隠れるように一人海辺で釣りをして何となく泣きながら無言で帰ることになるという、非常に危険なイベントだ。
これを避けるためには楽しいフレンドと一緒に行くことが必要であり、その際できれば異性を誘うことができれば、ティア充スキルとしてはほぼリミットブレイクと言えるだろう。さっそくフレンドを確認しよう。
誰か暇そうなフレンドいないかな〜!
いた。
ももた。
彼女はアスコンではウェナ・プリンセスとか取っている言わばアストルティア界のオシャレトップランク女子。
彼女を海に誘うということは、それ相応のランクが男性側にも求められるわけであるが、普段の私はアストルティア最強のイケメン種族であるウェディであり、顔も良く性格もよくお金が無いことだけを除けばほぼトップランクの男子であるわけで、まさに釣り合うわけだ。
そして、彼女を誘い浜辺を歩くことができれば、ビーチの視線は我々に釘付けであり、完全にもう何らかの勝者の雰囲気を醸し出すことができる。
来た。これは最高の夏が待っている。
・・・
大丈夫、さあ声をかけるんだイコプ。
確かに、今の私はドワーフになっており、髪型もメガネもなんかだいぶん失敗している感じだが、結局男は見た目じゃない。
内面だ。
その内面の美しさが、自然と見た目に出るんだ。
だから男は見た目なんだ。
まて落ち着け違う。
そもそも、ももたはそんな見た目とかどうとか気にするような女じゃ無いだろう?
それに、フレンドを海に誘うだけじゃないか、そんな何を躊躇する必要があるんだ、意識しすぎだって俺!さあいけ俺!キュララナビーチにもう着いちゃうから!がんばれ!俺!いけー!!!テルー!!!テルトゥザモモター!
貝殻を集めよう
できませんでした。
ダメだ…こんな謎にピンクの坊主頭で半裸のドワ男に、プリンセスももたを海に誘う資格なんてない…彼女にはもっとふさわしい男がいるんだ…こんな俺みたいな男は、海辺の隅っこで静かにサメに銛を投げるのがお似合いなんだ…。
彼女と一緒に海にくることができなかった、いや、それ以上に勇気を出すことができなかった弱い自分への怒り、悲しみ。
そんな打ちひしがれた私の心理を反映してか、めちゃくちゃ天気も悪いビーチ。
ええい、どうしたの!?夏イベントってもっと愉快で爽快な感じじゃなかった!?
どうやら、サメバーンというサメが海岸に出没しており困っている、そういうイベントのようです。ティア充になれなかった私としては「しめしめみんな不幸になればいい」とそんな邪な気持ちが頭をもたげますが、いやいや!違うだろう!と首を振ります。
この海を救う…!
それができれば、俺は一人の男としての自信を取り戻せる…!そうさ、その時にこそ、改めてももたを誘おう。彼女と二人、青く透明な海を見つめながら、「この海は、俺が救ったんだ」「へえ?また、嘘ばっかり」「ははは、そうかもな」とか言いながら、浜辺を・・・歩くんだ!!
不思議な少女シャーリーからイベントの概要を聞く
さて、ということでサメを追い払うのですが、やり方はムーロンさんもわからないそうで、とりあえずそこに不思議な少女がいるから話をきいておいでと言われます。
ヌボー・・・
うっかり変質者の距離感で話しかけてしまったので、シャーリーさんを驚かせてしまいました。
シャーリーさんがいうには、「5色の真珠を集める」と、なぜかサメバーンはいなくなるとのこと。良くわかりませんが、重要NPCが言うならばそうなのでしょう。集めて見せましょう、その5色の真珠!!
どうやら、真珠は海に浮かんだ貝殻から入手できるとのこと。
海に入るには水着が必要なので、さっそくお土産屋さんで売っていたフラワー水着を購入します。装備袋がパンパンだったので、泣きながらゼルメアで入手した装備を投げ捨てます。仕方がない…大事のためには、犠牲はつきもの!
毎年思うけど、この水着のダサさはすごいですね。
でもまあ仕方がない、とムーロンさんに話しかけてイベントを進めますと。
水着くれるんかい!!
今せっかく買ったのに!
ポイポイポーイ!!!!
危険な海へ飛び込む
さて、雷鳴轟き、豪雨ふりしきる海へ飛び込みます。
こんな最悪なコンディションの海に単身飛び込み貝殻を取りにいかせるなんて、ひどい。何ならサメも出るんでしょう?人権とかに抵触しているのでは?
とりあえず第6感でなぜかわかる貝殻の位置に向かって泳ぎます。
サメがバンバン出るのかと思いましたが、全然いません。それが逆になんか不気味…。
そうして、1個目の貝殻をゲット!
その時でした。
あっ
ああーー!!!
ビビッター!!!!
シャーリーさんに教えてもらっていたサメバリアーの秘術を使うことで、サメの攻撃を防御できました。しかし、これ、怖い!!めちゃくちゃ怖い!サメがスーット近づいてくるの、めっちゃ怖い!この前の肝試しイベントの何倍も怖いですよこれは!!!まじで画面の前でドキドキしました。めちゃくちゃ怖い・・・。
そうしていたら、天候が変わったのかすごい濃霧が出現。
サメが襲ってくる海の上で濃霧で視界も遮られたら、一般的には完全に死の危険がある状態ですので、そのあたりの島に上陸し避難することにします。
うわぁーーー!!!サメの背鰭が見えるーーー!!!こわいーーー!いやーーーー!!!
命辛々、島に上陸。
天候が回復するまでは、島で震えながら待機することにします。
なんてイベントに参加してしまったんだ…もう海なんてどうでもいい…ただ生き残りたい…
虹が出た
幾ばくの時間が過ぎると、雲が割れ、青空が見えてきました。
そして、その海の向こう側に。
虹だ・・・。
荒涼とした無人島の上、一人、何かの天啓を暗示するかのような虹に、吸い寄せられるように向かいました。
すると、驚くべき光景を目にします。
サメが心奪われるように、虹をじっと見つめていたのです。
恐る恐る近づいてみますと、近づいても、彼らは虹をただ見つめ、惚けたように固まっています。
そうか。
普段は深海で暮らす彼らは、虹を見るのは初めてだったのかもしれません。
そして、その美しさに、その潜在的な攻撃性は身を潜め、浄化されているのかもしれない。
ならば。
今が…チャンス!
ボーナスタイムとなったこの海の状態で、私はひたすらに貝殻を集めて回りました。
総勢7個の貝殻を入手したころ、天候が再び悪化したため、もとの浜辺に戻ります。
運良く、その7個の貝殻から、5種類の真珠を全て入手することに成功!
無事、イベントアイテムを集め切ることができました!
やったぞ…俺、海を救うことができそうだ!!待ってろよ、みんな!
シャーリーに真珠を渡すと。
なんと、それを材料に?色とりどりの花火が打ち上がりました。
これは最高にティンクルだぜ!!
そして、なぜかこのイベントシーンの間だけは呪いが溶けたのか、突然イコプがウェディに戻っていました!運営さん!バグでてますよ!!!
美しい花火を見つめながら
シャーリーは一つのおとぎ話を語りはじめました。
深海に住むサメバーンのお姫様が、夏の海を楽しみたく、人間に変身して海を上がったそうです。
ところが、それを心配したサメバーンたちは、お姫様を連れ帰りに浜辺に現れるようになってしまったとのこと。
お姫様の変身の術は、夏の海を楽しむことができたら解けるとのこと。
つまり、こういう花火を見たりとか、すれば。
ふーん・・・そんな親切な旅人がいたんだね・・・。
偶然にも、私も5色の真珠を集めましたが、私のような素敵な旅人が他にもいたのかあ。
不思議なシャーリーの御伽話を聴きながら、静かに、夏の花火を見つめます。
人も、サメも、静かに、波の音と花火の音をその体に感じながら…。
その時でした。
私の脳に直接話しかけてくる声が…
えっ
この声は・・・・?
気づくと、隣にシャーリーはおらず。
水平線の向こうに、ピンク色のサメの姿が一瞬見えたような気がしました。
もしかして…シャーリーは…!!
ごめんいや、本当は「…おとぎばなしだよ」のあたりで気づいてた!!シャーリー俺気づいてたよ!!お疲れ!また来年も来いよ!
アストルティアに、夏が来た。
ということで、シャーリーにかけられた呪文が解けるとともに、サメバーンは姿を見せることは無くなり。浜辺に平和が戻ってきました。
そして、シャーリーの術が解けると同時に、私にかけられていた呪いは元に戻ってしまいました。
でも、大丈夫。平和な海を楽しむアストルティアの民たちの幸せな声を聞いていれば、それで幸せなのだから。これこそが、この平和な夏こそが、本当のティア充なんだ。私は自信を取り戻し、満たされた気持ちの中、満足して寝ることにしました。なお、ももたさんはもうすっかりログアウトしてました。