前回までのあらすじ
腹一杯で飛行機に飛び乗ったイコプとミイホン!
しかし飛行機が到着した時には腹が減り果てていた!
絶望の窮地に立たされた二人の目の前に、宮古そばが輝く・・・!
ただただ美味い!
そうさ、俺たちの冒険は、始まったばかりなんだ!
「さてそういうことで、腹もいっぱいになったので、次は砂山ビーチというところに行ってみましょう」
「はい!」
宮古島は、こんな形の島でして、車で多分1周1時間くらいの大きさの島です。
遅めの昼ごはんを食べ終わったところで、まだ太陽も高く、ホテルに向かうには早い時間でしたので、近くのビーチに行ってみることにしました。
「砂山ビーチは、コバルトブルーの海と白い砂浜がまるで絵画のようで、地元の人のみならず、観光客にも愛されているんだよ、とインターネットには書いてあります」
「ここからも近いみたいだね、行ってみましょう」
市街地を車で抜けて、駐車場に車を停めて、テクテクと砂浜に向かいます。
マングローブの密林の合間を抜けて、狭い砂の道を辿っていきますと・・・
たどり着きました!
「おーこの穴の開いた岩みたいなのが有名みたいだよ」
「へー!綺麗というか、なんかこう・・・風がすごいから、迫力がすごいね」
「波とかすごいもんね。泳ごうものなら一瞬で命を持っていかれる勢いを感じるよ。恐怖だよ」
ビーチと聞いていたので、なんとなく子供達が砂浜で楽しげにパシャパシャしている感じを想像していましたが、風が強い日だったからか、茶色の波しぶきが間断なく浜辺に打ち寄せていて、人の子らよ、見よこれが自然の厳しさだ、みたいな感じでした。
「・・・沖縄の自然の迫力を堪能したので、そろそろチェックインに行きますか」
「はい」
ちょっと想像と違ったな・・・と思いながら、次に我々が向かったのは、ホテルです。
今回我々の宿は、宮古島の隣にある、伊良部島という島の宿。
ここと宮古島は伊良部大橋という橋で繋がっています。
話によると、数年前に出来上がったばかりの橋で、これができるまでは宮古島と伊良部島は陸路では繋がっていなかったみたいなのですね。
「ミイホンさん、この伊良部大橋はね、無料で渡れる橋の中ではなんと日本最長、3540mもある巨大な橋なんだ。その橋からの絶景は素晴らしく、宮古島随一のインスタ映えするドライブコースとして有名なんだよ、とインターネットに書いてあるんだよ」
「おっそれなら、ついにこれの出番?!」
と、ミイホンが取り出しのは、我々がこの旅行に向けて手に入れた、必殺のアイテム・・・。
そう、あれは1ヶ月前くらいのこと・・・。
<回想シーン>
プロロプロロ
「おっミイホンさんから電話だ何だろう」
「イコプ、今電気屋さんにいるんだけど、今日GoPRO8が発売だったみたい!発売記念イベントとかやってるよ」
「おー!前から欲しがってたもんねGoPRO!」
「旅行前には買っておきたいけど、発売日に買うのは時期尚早すぎるかな?」
「そうだねミイホンさん、誘惑に負けず、よくぞその結論にたどり着いたよ。初期不良とかあるかもしれないし、評判もわからないニューアイテムを、勢いと欲望に負けて衝動買いするのは良くない。今日は見に徹して、後日、様子をみてから購入を検討しましょう」
「だね!」
10分後
プロロプロロ
「おっまたミイホンさんから電話だ何だろう」
「イコプ大変大変、今イベントの人が言ってたんだけど、今日買うとGoPROに付ける三脚みたいのがタダでもらえるんだって!発売日記念セールみたいだよ!これ普通に買ったら8000円くらいするみたいだよ!?どうする!?」
「買いだミイホンさん、こういうものは結局買ってみないとその真価はわからないし、勢いと欲望に身を委ねることが人生をエンジョイすることではもっとも大事なことだし、何より今日だけ8000円もお得と言われちゃあもうこちとら降参するしかないよ」
「はい!買ってくね!」
回想終わり。
ということがあったので、今回はGoPROというモバイルカメラを持ってきてたのですね。なんかこう動画が簡単に撮れるという小さいカメラです。
「さっそくカバンから取り出して・・・さあ、来い伊良部大橋!!」
「あ、見えた、でかい橋だ・・・!行け、ミイホンー!!動画チャーンス!!」
ピッ
「まぶしいーーー」
「なんかこう逆光がすごいね」
「これ、他の日にもっかい撮影したほうが良さそうだね」
ということで、なんかそれほどいい感じに撮れなかったので、別の日に撮ったのがこちら。
5分くらいは走り続ける長い橋で、とても綺麗でした。
「途中でなんだか車が停められそうな広いところがあるけれど・・・停めていいんかな?」
「うーん・・・でも、あんまり停まらないほうがいいんじゃない?」
車の故障とかの避難用の場所なのか、観光用の場所なのかわかりませんでしたが、橋の途中にちょっと停車できそうな場所がいくつかありました。しかし、我々はマナー的なことを最高潮に重視するタイプの観光者なので、そっとスルーしておきました。写真とか撮れたら綺麗そうなスポットだったのですが、ここは大人の旅の余裕を見せておくことにします。
「さて、そして伊良部島に到着。こっちは、なんだかハワイ島に似てる感じだね」
宮古島は、結構、車なり民家なりが多くて、思ったよりも都会の感じがしたのですが、伊良部島は数年前までは陸路が繋がっていなかっただけあって、建物も少なくて手付かずの自然が島に残っている、という感じでした。
「さて、宿はどこかな・・・この辺りのはずなんだけど・・・」
「あっ!今のところ!通り過ぎた!」
「えっあった!?通り過ぎた?Uターンだ!そこのホテルみたいなところの駐車場でUターンさせてもらおう!」
「あっイコプ!ホテルの入り口から、スタッフが出てきちゃったよ!」
「ああああ違う!違うんです!我々はここのホテルに泊まりに来たわけではなくて、もう一個前のところに行きたかった罪なき旅人でして」
「あああスタッフの人が『お客だお客だ』みたいな感じでどこかに電話をしながら嬉しそうに近づいてくるよ!」
「ミイホンさん!アピールだ!間違えました、みたいなアピールだ!」
そんな感じで二人で大きなバツマークを作りながら、ペコリペコリと平伏し、Uターンをさせてもらいました。ホテルのスタッフも「おお、了解です」みたいな表情になってくれたのでよかったです。
「さて、そういうことで我々のホテルはこちらですね」
「小さいけれど、綺麗そうなところだね」
我々が泊まったホテルはこちら。
ヴィラブリゾートという、泊まって初めて知ったのですが、6個くらいしか部屋がない小さなホテルみたいです。
不思議な入り口を抜け、フロントに入ると、スタッフの方がウェルカムドリンクとお菓子を出してくれました。
「ようこそいらっしゃいましたー」
謎のお菓子と謎のジュースを美味しくいただきます。
そしてお部屋に案内してもらいました。
「おおー綺麗で、広くていいところだねえ!リゾートって感じだねえ!」
「だね!」
「こちらの冷蔵庫には、オリオンビールと、お茶、お水などご用意しておりますが」
「(あー!飲むと最後に精算されるやつだね)」
「無料となっていますので、飲まれたら次の日には補充させていただきますね」
「(無料!?)」
「(えっミイホンさん冷蔵庫の中身を飲んでも無料とか初めての経験だよそんなミラクルがこの世にあってもいいの?)」
「(後でなんかおつまみ買ってきて、夜にお部屋で晩酌なんてのもいいかもねえ)」
「(最悪飲めなかったら、飲んだことにしてこっそりスーツケースに入れておけばどんどん補充されるオリオンビールが溜まってきて、オリオンビール長者になれるんじゃない?)」
「(せこい。でも確かに・・・、あ、でも空き缶がなかったら不自然じゃない?)」
「(あーそうか、そしたら空き缶を一つ準備して毎回フロントの前で「あー浜辺で飲むビールは美味いっすわーそしてこの空き缶は帰りにコンビニで捨てて帰ろうかなー!みたいなアピールをしてさ)」
「(ややこしい)」
と言う感じでテンションが上がりながら、ちょっとだけお部屋でゴロゴロしました。
ホテルは西向きの景色が見える部屋だったので、海岸から夕日が海に沈んでいく様子が見える感じでした。
「あっ今度こそ、GoPROチャンスじゃない?タイムラプス使って、夕日が沈んでいくの撮影したら綺麗そうじゃない?」
「やってみましょう」
ということで、設置。
風で転んでしまわないことを願いつつ、夕焼けを撮影してみました。
その結果がこちら。
GIFに落としたのでちょっとアレですが、めっちゃくちゃ綺麗に撮れてました!
GoPRO買ってよかった!
「さて、じゃあそろそろ?夕の?」
「ご飯!」
夕ご飯は、どうせなら地元のご飯を食べてみたいということで、地元の居酒屋に行ってみようということに決まっていました。気を抜くと満員になるとの触れ込みだったので、お昼に事前に予約しておいた、近くの居酒屋まで歩いて行きます。
おじゃましたのは、「居酒屋でんみ」というお店。
「ああーいいねえ!地元の民に愛されてる感じの、いい感じのお店だねえ!」
「大将、オリオンビールを二つください!」
その後、ゴーヤチャンプルとか、お刺身とか、肉とか、地元の日本酒の飲み比べとか、たくさん食べてたくさん飲みました。
「嗚呼ああもう幸せ。幸福とはつまりこれだよミイホンさん」
「イコプまだビール一杯も飲んでないのに完全に出来上がっちゃったね。私はまだまだ飲めるよ(強い)」
「俺は飲む方より食べる方を攻めるわ!大将!塩焼きそば一つください!」
「朝も昼も夜も麺を食べてるね!」
ということで、めちゃくちゃ美味くてめちゃくちゃ酔って楽しく夜を過ごしました。
結局部屋に帰ってきて、オリオンビールもしっかり飲んで、1日目の旅行はこれで終わり!
明日からは宮古島観光を本格的に進めていきます!
「明日は早起きして日の出を見よう!起こしてね!」
「・・・私は起きるけど、本当に起きる?」
「・・・もちろんだとも」
続く!